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男性保育士を保育園から追い出す「偏見」

子どもが大好きだから保育士を目指し、真摯に園児たちと向き合っている男性保育士たちにとってみれば、「幼児性愛」だと見られることは「性差別」以外の何物でもありません。

国家資格の専門職として、保育士と同じく子どもたちを診察する小児科医には、保護者からのクレームが上がることがまずありえません。
それだけ、男性が保育士をすることへの固定観念が浮き彫りになっている状況なのです。

保護者から見る男性保育士

一方、保護者はこの問題について、どのように考えているのでしょうか。
ネット上でよく見かける意見として、「理解できる」という保護者の立場を示すものがありますう。

ママたちが多く集う掲示板サイトに注目すると、「男性差別は悪いと頭ではわかっている」という意見もありますが、
「やっぱり自分の子どものことになると…」
「ないとは思いたいけど、性犯罪に巻き込まれるようなことがあったと想像してしまい、不安に思う」
「本音をいえば、男性保育士のクラスはイヤだ」
という声が少なくありません。

また、2015年6月、宮崎市で30代の男性保育士が、午睡中の当時5歳の女児に対して下半身に触るなどのわいせつ行為で逮捕された事件がありました。

当時のママ向け掲示板では、「だから、男性保育士は信用しちゃダメだって!」、「男性保育士がいる保育園には絶対に預けたくない」、「男性保育士が一人になるような状況をつくってほしくない」というような書き込みが大勢を占めていました。

同様の事件は、それほど数は多くありませんが、過去にも起こっていたため、どうしても女の子をもつ保護者としては、男性保育士への不信感が「偏見」へと結びついてしまう傾向があるようです。

保育園関係者も悩む「偏見問題」

男性保育士への偏見は、保護者にとって感情的な問題にもかかわるため、正論だけでは片づけることが難しい問題です。

とはいえ、保育士不足の根本的な解消を考えると、男性の力がさらに求められていくことは事実でもあります。女性の社会進出が進み、女性に対する職業差別への社会的な視線は穏やかなものになりつつあります。

しかし、男性への差別は、女性への差別の陰に隠れてしまっているのです。
感情的な問題ゆえに、メディアなどでも取り上げにくい問題です。

そのため、この現状が男性保育士への差別や偏見になっているといった意識が保護者に浸透しにくくなっています。

賃金が低く、さらにいわれのない「幼児性愛」疑惑の目まで向けられるとなると、積極的に男性が保育業界へと進出しようとは思わないはずです。
これが保育業界に男性がさらに参入していくために、今後の課題として立ちはだかることでしょう。

まずは「偏見がある」ということを知ってほしい

待機児童問題は、保育園を増やしてほしい、保育士の待遇を改善した方がいいというだけでは解決することは難しいものです。

保育士不足解消への切り札ともいうべき男性の保育業界の参入問題に対して、少しでも男性保育士が抱える「幼児性愛」への偏見や差別に対して、保護者の意識が向いてほしいものです。

男性保育士が増えない理由

先日の東京都知事選では、大きなテーマのひとつとして「待機児童問題」が議論されたのは記憶に新しいところです。
保育園が不足しているため、それを増設してほしいという要望に応えることが急務となっています。
あわせて、保育士が不足している問題についても、セットで解消していくことが求められます。

男性保育士の増加が期待されている

保育士不足を改善する方法として注目を集めているのが、これまで「女性限定の専門職」のという強いイメージがあった保育業界に対して、本格的に男性の参加を期待するというものです。
実際のところ、保育業界に飛び込んだ男性保育士の数は少しずつ増加しています。
とはいえ、保育士全体から見ると、男性保育士の割合はわずか2.8%(内閣府男女共同参画局/2010年)しかありません。

どうして男性保育士は増えない?

男性の保育業界への参入が進みにくい原因として考えられるのが、賃金の低さです。
さらに、女性保育士では多く見られる、結婚を機に転職する「寿退社」が、男性でも目立っているという指摘もあります。

しかし、これらの問題とは別に、公的機関やメディアではあまり触れられることのない「タブー」ともいえる問題が存在しているのです。
それは、主に保護者から向けられる、男性保育士への「幼児性愛疑惑」という偏見です。

男性保育士への偏見はあるのか

「女の子を預ける保護者のなかには、担当する保育士が男性だと嫌がるケースが比較的多く見られます。
トイレへの誘導、プールなどの着替え、オムツの交換など、保育現場では園児が裸になる場面が多くあります。
そこで男性保育士に受け持ってほしくないというクレームが、女の子を預ける保護者の一部から入るケースがあるのです。

以前、私が勤めていた保育園にも、このような苦情がありました。
まるで保護者から『幼児性愛なのでは…?』と疑われているように感じ、保育のプロとしてのプライドを打ち砕かれた気がしました。

まわりでは、このように保育現場での子どもとのかかわりを制限されたことによって、ショックを受けた男性保育士が退職するに至った事例もあります。

男性保育士のやる気を打ち砕く偏見

このような「幼児性愛」への偏見こそ、保育士になろうとする男性が増えない要因になっているのではないでしょうか」(男性/元保育士) 保育現場での子どもとのかかわりが制限されると、子どもの成長過程をサポートすることができず、信頼関係を十分に築くことができないといった弊害が指摘されています。

また、特定の女児から懐かれることもありますが、周囲から「あの女の子とだけ仲良くしているなんて!」という視点でみられることも多く、園児から向けられる好意にも応えることが難しくなるケースもあるといいます。

男性保育士もエプロンを着けたほうがよい「意外なメリット」

保育園への就職が決まった私がもっとも気になっていたこと、それは就職先の保育園に「エプロンを着用する義務」があるかどうかということです。

男性用のエプロンを見つけることは難しいため、女性用のエプロンであってもガマンして着用することもありますが、それでもどこかに気恥ずかしさはあるものです。

ちなみに、私が就職した保育園では、エプロンを着用する義務がありました。
しかし、あとから考えてみると、エプロンの着用義務があってよかったと思えることもあります。

今回は、男性保育士がエプロンを着用してよかった話をしていきます。

洋服が伸びにくくなる

子どもたちと一緒に外で駆け回る機会の多い男性保育士ですから、元気な子どもたちから服をグイグイと引っ張られることはよくあることだと思います。
人気のある男性保育士であれば、子どもたちからたくさん引っ張られることで、洋服がすぐに伸びてしまうことは珍しくありません。

たとえエプロンを着用していても、洋服が伸びてしまうことが少なくありませんが、エプロンを着用しているか着用していないかで、洋服の伸び方が大きく変 わってくるのです。

もちろん、子どもたちと「先生の洋服を引っ張ったらダメ」というお約束をつくって、守ってもらおうとするのも予防策としては効果的かもしれません。
しかし、私のケースでは、子どもたちから気軽に接してもらいたいというのを信念にしていたので、子どもたちに対して「先生の洋服を引っ 張ったらダメ」というのを口酸っぱく言い聞かせることはしませんでした。

長袖のトレーナーにエプロンをつけている冬の時期は、肩から袖口にかけてトレーナーが伸びきってしまうことが珍しくありません。ただ、Tシャツにエプロンという夏の時期では、エプロンが洋服をしっかりと守ってくれるでしょう。

先生だと思ってくれる

保育士がかならずエプロンを着用している保育園なので、子どもたちからすると「エプロンをつけている大人=保育士の先生」ということがハッキリします。

子どもたちからすると、エプロンがそのまま先生の制服だと思っていることでしょう。
これは、子どもたちだけでなく、保護者の方からも同じように思われていました。

とっても便利なポケット

とっても便利なポケットといえば、ドラえもんの「四次元ポケット」を思い浮かべてしまいますよね。
さすがに便利な道具までは出せませんが、それでも自由に使えるポケットが増えるということは、現場ではとても役に立つのです。

エプロンにもよりますが、小さなズボンのポケットよりも、エプロンの大きなポケットの方が使い勝手に優れます。
必要なモノをすぐに取り出すことができるのは もちろん、保育中にズボンのポケットに手を入れていると、みっともない印象を与えることがあります。

それを避ける意味でも、エプロンのポケットは手を入れ ても印象が悪くなることはほとんどありません。

私のつかい方としては、園庭での活動のときに、子どもたちが鼻をかんだティッシュをポケットに「簡易ゴミ袋」として活用したり、泣き出した子どもたちのため に指人形などを入れてすぐに見せられるようにしたりしていました。
当然といえば当然なのかもしれませんが、エプロンのポケットはつかい方を工夫すること で、「四次元ポケット」並みの便利さを発揮するのです。

男性保育士もエプロンを着用すべき理由

私が初めて就職した保育園では、在園時のほかにも一時保育の子どもたちや、子育て支援センターに初めて来る子どもたちが集まるようなところでした。 小さい子どもにとって、大人の男性はちょっと怖がられることが少なくありません。
もちろん、初めて私と接する子どもたちにも、私を見るなり怖がって後ずさりする子どももいました。

エプロンが問題解決の糸口になった

しかし、エプロンを着用していることが、私を助けてくれたと感じる場面が幾度となくありました。とくに、3歳未満の子どもたちには、エプロンの効果は非常に大きいのです。

ただ、エプロンを着用していれば、それだけで子どもたちに安心感を与えるというわけではありません。
子どもたちに親しみのある キャラクターが描かれているエプロンだと、子どもたちが安心感をもってくれました。
無地のエプロンであっても、キャラクターの顔などが描かれているアップ リケやワッペンを、子どもたちが見やすいところに貼り付けておくだけで、子どもたちが一気に笑顔になってくれるのです。
なかでも「アンパンマン」や「トー マス」のエプロンが、初めての子どもたちからも大人気でした。


男性保育士のエプロンは「工夫することで対応」しよう!

保育園に送られてくる保育グッズのカタログや、保育士向けインターネット通販で男性保育士向けのエプロンを探す機会が多いのですが、女性向けと比べて圧倒的に種類が足りません。

もちろん、キャラクターがプリントされているエプロンもあるのですが、男性物のエプロンは残念ながら限定的です。

細身で身長があまり高くない私は、まだどうにか女性向けのエプロンを着用することができます。しかし、男性向けのエプロンと比べると、どうしても窮屈に感じてしまいます。で

きれば、男性向けのエプロンで現場にいる方が、私自身も子どもたちと元気に活動することができます。
キャラクターがプリントされているエプロンはもちろん、そもそも男性向けの保育用のエプロンを探しても、まだまだ種類やサイズが豊富とはいえません。

しかし、一般的な無地の男性向けエプロンを購入して、それにキャラクターのアップリケやワッペンを貼り付けるなどして、自分だけのオリジナルエプロンをカスタマイズするのも、きっと面白いのではないでしょうか。

また、デニム生地のエプロンであれば、つかい込み次第で生地に味が出てくるので、男性保育士ならではのちょっとしたオシャレも楽しめそうですね!

エプロンを着用する意味を考えていくと、汚れを防止するなど多くのメリットがあることはいうまでもありません。

次回はエプロン着用のメリットをご紹介

私がエプロンを着用してよかったと感じたのは、これだけではありません。

初めて就職した保育園に、エプロン着用義務があったからこそ、気が付けたエプロンの大きなメリットもたくさんあります。
次回は、エプロンを着用していて感じたメリットをご紹介していきます。

保育士の「男性」と「女性」の違いとは?

昔は「保母さん」、今では「保育士」

かつては、保育士を「保母さん」と呼んでいた時代がありました。

しかし、保育現場のなかに男性が立つ機会が増えてきたことにより、女性でも男性でも共通して「保育士」と呼ぶようになりました。
大学や短期大学などの保育科に注目すると、近年では約1割の学生が男性となっていることからも、男性の保育士希望者が増えてきたことがわかります。

それでは、保育士として期待される役割には、男性と女性にどのような違いがあるのかについて見ていきましょう。

得意分野に違いがある

子どもたちと接する場面では、男性保育士と女性保育士にはどのような違いがあるのでしょうか。

男性保育士は、外で活発に子どもたちと駆けまわったりダイナミックに動き回ったりすることができます。
逆に女性保育士では、男性保育士には思いつかないような繊細で柔軟な発想から、子どもたちに新鮮な刺激を与えることができるでしょう。

また、行事のなかでも体力を求められる運動会などはもちろん、毎日の活動の中でも年中児 や年長児の元気な男の子を相手にする場面では、男性保育士が率先してグイグイと子どもたちを引っ張ってくれる姿が期待できます。
逆に女性保育士は、多くの男性保育士が得意とはいえない歌やピアノで子どもたちと楽しく活動したり、不安になったりイライラしたりする子どもに対して優しく接して、子どもたちに安心感を与えられることでしょう。

年少の女の子のなかには、大人の男性を苦手にしてしまう子も珍しくないため、女性保育士がそのフォローに入る場面もよく見かけます。
もちろん、はじめは大人の男性を苦手にしている女の子たちも、男性保育士になれることによって一緒に遊ぶ機会が増えてくるのですが、子どもによっては多少時間がかかることも少なくありません。

このように、男性保育士と女性保育士は、保育現場のなかでも作業面などで得意分野の違いがあるのです。

高まる男性保育士への需要

これまで「女性の職場」という先入観が強い保育園にも、男性保育士がどんどん進出しています。
今後は、さらに男性保育士が増えてくることが予想されます。男性保育士が加わることで、さらに保育園も活発になることでしょう。

もちろん、男性保育士がいることによって、子どもたちも多くの良い刺激を受けることができます。そのため、男性保育士の需要は、今まで以上に高まっていくことが期待されます。